2002年12月 「 やきもち 」 26.

お母さんは たい君に やきもちを 妬いて
「 へんちゃん が よその子に なっちゃった みたい ・・・」 と 寂しがってる
挙げ句の果てに 「 たい君の 住んでた家を 探し出して 返してあげよう 」 と
お父さんに 提案した 「 へんちゃんが 寂しがるよ 」
「 たい君は 朝早くから うるさすぎるんだもん ー 」
「 にわとりが 朝 鳴くのは 自然なことだ 」
「 近所迷惑 だョ 」
「 私は うるさい なんて思わない !」 と お父さん
「 じぶんちの 鶏は ウルサクナイ けど よそんちの 鶏の 鳴き声は ウルサイヨ 」 と
お母さんは しつっこく 食い下がったが 結局
「 へん子ちゃんの 幸せを 第一に考える !」 と いうところに
落ち着いた
ヤレ ヤレ ・ ・ ・ それにしても お母さんが
真剣に たい君を 連れて行こうと 思っていなかったのは 明白で
たい君が いつまで経っても 自分になつかないのが 悔しかっただけ だと思う
だいたい たい君を 元の家に連れていくような お母さんだったら
私のことを もう とっくに 連れてってる はずだもの ・ ・ ・
たいちゃんは 私が お父さんやお母さんの側に 長くいると コッ コッ コッ って呼ぶ
枯れ葉なんかを ひっくり返しながら 呼んでる時もあるから
きっと お父さん お母さんに やきもちを 妬いてるんだヮ
「 美味しい物 が あるよ ー 」 なんて 私の弱点を ついてくるところが にくい !
私 へん子ちゃんは お母さんから ピーナッツの 殻を割ってもらって
食べる
たいちゃんは 側で 見てるだけ ・ ・ ・
お母さんが 私の目を盗んで そっと たい君に ピーナツをさしだす
「 許せない ! 」
たい君が 口にくわえている ピーナツまで きっちり 取り上げて
カァー カァー ガァー ガァー グワァー
抗議の 大声をあげながら その場を離れる ・ ・ ・
たいちゃんは 大あわてで 私を 追いかけてくる
「 意 地 悪 へ ん 子 ちゃん !」 なんて
お母さんは 私のことを からかう けれど
お母さんは 私 へん子ちゃん 以上に たい君を 可愛がったりしないで !!!