2003年 1月 「 たい君 は ナイト 」 27.



たい君が いっつも 背筋をピンと伸ばして 辺りを警戒している 様子を見て

「 たい君は 中世ヨーロッパの ナイトのようだ 」 と お母さんは言う

うるわしの姫君 ( これは 私 へん子ちゃん のこと ) に

身も 心も 捧げて 忠誠を誓う ナイト

我が身を犠牲にして 姫君 ( 私 へん子ちゃん のこと ) を守る ナイト

私は “ 卵を生む ” という 使命があるから 食べなければならない

一日に 卵を 一コ 生む ということは 

一コ の 元になる分を 食べなければならない

一度に たくさん食べられないから 少しずつ しょっ中 食べる

たい君が来てからは ネコの心配をしないで 食べることに専念できるので

大いに助かっている  それだけ じゃ ー ない 

たい君は 食べ物を見つけると 「 コッ コッ コッ !」 私 へん子ちゃん を呼ぶ

お母さんが 準備した ご飯だって 「 コッ コッ コッ !」 自分の手柄にする

「 たいちゃん それは お母さんがあげたんでしょ 」 なんて

時々は イヤミを言われてるけど たい君は そんなこと 全然 気にしてない

お父さんが クワで 畑を耕していると ミミズや 色んな幼虫が出てくる
 
たい君が 「 コッ コッ !」 私は 駆けていって 食べる

お父さんが 「 へーん 出てきたよー 」 走っていって 食べる

たい君は お父さんに対抗して 「コッ コッ コッ コッ !」
 
お父さんだって 負けずに 「 へんちゃん ここ ここ !」 こうして

私 へん子ちゃん は 二人の男性に かしずかれ 食欲を満たしている

たい君は 私が 心配になるくらい 食べない

お母さんも 「 見てないところで 食べてるに違いない 」 と 思っていたらしい
 
でも 本当に食べない ミミズなんて 「 コッ コッ コッ !」 って 私を呼ぶのが精一杯

さわるのも イ ヤ みたいだもの ・・・

ある時 たいちゃんを 抱き上げたお母さんが

後で 「 抱かなければ よかったー 」 って お父さんに 話してた

たい君の 羽根は カラフルで美しい 尻尾なんて すご ー く 立派 だから
 
そんなに 軽い ようには 見えない 

なのに ・ ・ ・ ・ ・ あんまり 軽すぎて ・・・ ちっちゃくって ・・・

何だか 切なくなっちゃったんだって



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