2003年 6月 「 しょんぼり 」 37.



私 へん子ちゃんは 巣箱に玉子があるのを見つけると

クチバシで コロ コロ 身体の下へ ・ ・ ・  ふんわり ふくらんで 座る

「 へんちゃんは 玉子を抱いて ヒヨコにしたいの ? 」 

お母さんに聞かれても よく分からないんだけど
 
玉子があると 放っておけない つい つい 座り込んでしまう

「 玉子を抱えて 眠ってる へんちゃん を見ると 幸せな気持ちになる 」 と

お母さんは 私 へん子ちゃんが 楽しめるように 玉子を さっさと 持っていったりしない


ある日 生んだはずの玉子を 胸に抱えようとしたら

「 ない ! 」  消えてしまってる !
 
私は しばらく ぼ ー として キョロ キョロ 探した

巣箱が ビチョ ビチョ に 汚れてて 気持ち ワルーイ

そんな 私のことを お母さんは

「 へんちゃんは 信じられない ? ? ? って 顔してたよ !」 お父さんに話した

「 玉子を生んだはずなのに 胸に抱けなかったら きっと寂しいよ ねー 」

お父さんと お母さんは 私の気持ちになって しー ん み り ・ ・ ・

「 貝殻だ !」 と 雨の中を海岸へ、、、 貝殻を拾ってきた

玉石の上で コツ コツ コツ コツ 砕いて 「 たくさん食べな !」

貝殻を食べても 殻が硬くならず 白身や黄身が 流れ出してしまう

私 へん子ちゃんは すっかりめげて 旺盛だった食欲も ウソみたい
 
羽根の力も抜けて 木陰で ションボリ 佇むことが 多くなった ・ ・ ・

たい君は 自分が見つけた虫を 一生懸命 食べさせようとする

お母さんは ○○○の中に 黄身や 殻のブヨブヨが 混じったりしているのを 

掃除しながら 「 すっごいショック 受けてるんだろう なー  カワイソ ー ニ !」

私 へん子ちゃん の 好きそうな物を持っては しょっちゅう 様子を見に来る

そんな日が 随分続いて ・・・・・  私は 玉子を生まなくなった

玉子は 生まないんだけれど ・ ・ ・ 

玉子を生んでいた頃の 習慣というか 気分だけは 残っていて 

毎日 かなりの時間を 巣箱に座って うつら うつら 過す

だから たい君は これまで通り 巣箱の側で ウロ ウロ しながら 

私が出て行くのを ひたすら待っている ・ ・ ・

お父さん お母さんは 「 おや へんちゃん 今日も 座ってるね 」 って

そっと 頭をなでていく




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