2004年 2月 「 食料庫 」 54.



お父さんは 冬の間に 硬くなった土を耕して 牛糞を入れ 

春野菜の 種を蒔く 準備を 始める

でも この一, 二年 どうも 迫力がない

お母さんは 「 色んな種を 蒔いてよ !」 って 注文をつけてるけど

いまいち 乗り気にならないようで いつもの お父さんらしく ない

お母さんが あんまり ウルサク せっつく もんだから

「 へん子 と たい が 芽を 食べちゃうから ・ ・ ・ 」 って しぶしぶ 白状したら 

「 権兵衛が種まきゃ カラスがほじくる ・ ・ ・ 」 じゃー なくて

我が家は 「 お父さんが 種まきゃ へん子が ・ ・ ・ なんだ ー 」 って 大笑い 

 お父さんは 蒔いても 蒔いても 丸坊主に しちゃう 私達というか

私 へん子 の 食欲の前に 種を蒔く気力が すっかり 失われてしまったらしい

「 へん子ちゃんと たい君のために 蒔けば いいじゃない 」 なんて 

自分は 何にもしないくせに お父さんを いじめてる お母さんは 

キャベツ 白菜 サラダ菜 レタス ブロッコリー 大根 ホウレン草 なんかの

「 間引き菜や 採りたてが 食べられないのが 残念 !」 と いうのが 本音で

私 へん子ちゃんと お母さんの好物が 一致してる ということが 根本的な問題


お父さんの 畑には 私が 決して食べたり つっついたりしない

ごぼう シモニタネギ 里芋 タケノコ芋 ショウガ 島唐辛子 位しか 今はない

私 へん子ちゃんが 何処からか 飛ばされて 来るまでは 

季節に関係なく 種を蒔いては 芽を摘んだり 間引いたり ・ ・ ・

食べきれなかった 野菜から 花が咲いたら お浸しにしたり ・ ・ ・

花瓶に活けて 楽しんだり ・ ・ ・ と 
 
お母さんは 豊かだった 畑の様子を 思い出して 遠 ー い 目をする

柔らかく 耕された 畑の土は 砂浴び するのにも 最適 ー 

気の向くままに 寝っ転がって 好き放題  思いっきり 砂浴び ( 土浴び? ) だ ー

特に 種を蒔いた ところの 土なんかは フワッ としてて 気持ち い ー い

こうして お父さんが クワを振るって 土を 柔らかくした 畑には


あっち こっちに 私達が 砂浴びをした 跡が  ボコ ボコ  ボコッ

お父さん ごめんなさ ー い




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