2003年 4月 「 隙をねらって 」 33.



私 へん子ちゃんは 家の戸が 開いているのを見つけたら 素早く入り込む

たい君も お母さんの閉め忘れを 決して見逃したりしない コォー コォー

私が 駆けつけるのを 足踏みしながら待っている

そして 私が先に立って家の中へ ・ ・ ・  たい君も続いて ・ ・ ・ 
 
二人(?)で クッ クッ クック コォ コォ コー


部屋中 遠慮無く歩き回る テーブルや本棚の上 お母さんの飾り棚

飛び上がり つっつき かき出し ・ ・ ・ 首をつっこむ 

私のお気に入りは 何と言っても 台所 それも テーブルの下 

いつもながら 食べ物が 豊富に落ちている

たい君は 壁に取り付けてある 大きな姿見が 特に お気に入り

鏡に映った自分の姿を ためつ すがめつ ・ ・ ・


「 たい君は お父さんにそっくり ナルシスト かも ネ 」 と

鏡の前で 悦に入ってる たい君を見て お母さんは 笑いながら からかう

サッカー選手 ベッカム様の ベッカムヘヤーが 流行っているらしいけど 

たい君なんか そんな髪型が流行る ず ー ー と 前から
 
ベッカムヘヤーで ビシッ と決めてるよ

お母さんは 私 へん子ちゃん が たい君を叱る時 頭の羽根を 引き抜きすぎて

ベッカムヘヤーに なっちゃったんじゃーないか ? って 疑ってるみたい

そりゃー 躾のために 引っ張ったりはするけど ・ ・ ・

そこまで ヒドイ ぬれぎぬを着せらるとは 思ってもいなかったヮ


お父さんは 「 たい君が 大人になってきたんじゃー ないの ?」 って 気にもしてない

家の中では ネコの心配がないから たい君も 羽づくろいに専念する

延び縮み 自在の首を駆使して 全身くまなく 磨きあげる

二本の脚の間から お尻の辺りの羽根だって 綺麗に出来るんだから ・ ・ ・
 
羽づくろいの合間には バサ バサー ブル ブルー

羽根の間に挟まった 虫やら 抜けた羽根やら 剥がれた皮膚 ? 等々

みーんな外 ( 失礼 家の中だから 床の上 ) に 放り出す 

砂浴びした後なんかだったら 土や砂や小石も 一緒に飛び散る 舞い上がる

お母さん達が 気付かなければ


そのまま テーブルの端で うつら うつら 舟をこぐ

見つかったら  た い へ ー  ん !


お母さんは 掃除機を持ち出して 私達まで 吸い込んでしまいそうな 剣幕だから

この時ばかりは たい君も レディーファースト なんて 忘れはて

大切な 私 へん子ちゃん だって 押しのけて 避難する



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