2005年 1月 「 男孫 ・ 女孫 」 76.



剣道の合宿 に 人間の長男が 二人の子供 を 連れて やって来た

小学3年生の 【 翔太君 】 と 小学2年生の 【 夏美ちゃん 】  すなわち 孫だ

静かだった新年は アッ という間に
「 二人の孫 」 48.の つづき に なっちゃった

本当は ボク は 逃げ出したかったんだけど 外にいくのも 恐かったから

仕方なく お父さんの椅子の陰に 小さくなって 隠れてた

この前来た時は 〔 お手伝い ! 〕 と称して 爺ちゃんを くた くたに させてしまってたけど

今回は 上手に 風呂焚き も できたし


爺ちゃん と 一緒に 大きなノコギリ を使って 薪作り もできた

翔太君は ボク たい君 に ちょっと づ つ 寄ってきて すご 〜 く くっついて 座る


ボクに 話しかけたり ちょこっ と 触ったりしては 喜んでる

滅多に 来られない 八丈島に 来たんだから ゆっくり 遊んで行くのか と 思いきや

毎日 毎日 剣道の練習 一日に 二回 出かけたりするから ほんと 大忙し

翔太君は 手際良く 身支度をする 袴は 短くなってしまっている けど
 
 堂々としていて なかなか カッコいい 面も 小さくなって 頭が はみ出して しまうらしい

夏美ちゃんも 白い胴着 と 袴が 身に付いて なか なか 可愛い


赤い胴 と 竹刀に付けた ピンク の 鍔{つば} が トレードマーク なんだって

人間の息子は 背は 伸びないのに 腹が出たんじゃないか ?


マァ 胴を付ければ 何とか ごまかせるか ・ ・ ・

爺ちゃんは 準備を 早めにすませ やる気 満 々 みんなを 急かせて 出かけて 行く

お母さんは ボク を 抱いて 「 恐がらなくても 大丈夫 だからね 」


臆病な ボク なんだけど ・ ・ ・ だん だん 慣れてきた ・ ・ ・

翔太君は ほっぺた を ボク の 首に そっと当てて 「 フワッ と してて 気持ち良いい ネ 」

夏美ちゃんも 兄ちゃん に 助けて貰って 「 たい ちゃん に 触った ヨ 恐くなかった ヨ 」 

孫 の お父さん まで 寄ってきて 鏡の前の ボク は みんなに 取り囲まれちゃった

手 が 何本も 出てきて 顔 も くっついてきたけど ボク は 逃げ出さなかった

これまでは お客様の接待をしている へん子ちゃん の 側に居るのが やっとだった


ボク が ・ ・ ・ お母さん と お父さんは 本当に びっくりした たまげてた

翔太君が 「 お婆ちゃん たい ちゃん を 抱きたいよ 〜 抱かせてよ ! 」 

お母さんは ボク を ヒョイ と 持ち上げて 翔太君に 渡した

ボク は お母さんには 抱かれてしまうけど 他の人に 抱かれたこと なんてない
 
翔太君は ソファーに座って ボクを 脚の上に 留まらせた

優しい子 だっていうことが ボク には もう 解ってたから ちっとも 恐くなんか なかった ョ

兄妹は ボクに 顔を押しつけたり そ 〜 と なでたり すっごく 嬉しそう


夏美ちゃんが 「 お婆ちゃん どうして たい ちゃんは 『 ポッポ ローン!』 って 鳴くの ? 」

「 エッ ! たい ちゃんが 『 ポッポ ローン ! 』 『 ポッポ ローン ! 』 ? 」

お母さんは ボク が 「 オッカサン ヨー 」 って 鳴いてると ばっかり 思ってたから

ほんと ビックリ ・ ・ ・ そうか 〜 『 ポッポ ローン ! 』 だった の か ー

こうして どん どん 仲良くなったのに 一週間 経った 次の日

ゴゴゴッ ! 家中 ゴゴゴッ ! トイレの中まで 探したのに ・ ・ ・
 
兄妹は どっこにも いなくって ・ ・ ・ 
 
ボク たい君 は すご 〜 く さ び し い ー ! 

午前中から 天井に 一番 近いところに 引きこもっちゃった

お母さんだって 朝から パンを片手に イタ だ ヒーヨ だって 騒いでるけど

「 きっと 寂しさを 紛らしてるんだ ナ 」 息子 の ボク たい君 は 思う

お父さん は ひたすら 睡眠不足 の 解消に 励んでいる




 へん子の日記 top  75 「去年の第九 」  77 「 ダメダー! 」

 紅陶庵  あが八丈太鼓  八丈太鼓の由来  八丈島の太鼓  八丈太鼓と私

 くれない TOP に戻る