2005年11月「 富士子ちゃん 」 95.



ボクは 花ちゃんが 居なくなって 首にも 尻尾にも 力が 全然 入らない

丁度 羽根が 抜けて ・ 抜けて みすぼらしくなってる 最中だから

モンステラの陰に 立ちつくす ボクの 姿が 余計 しょんぼりして 見えるらしい

お母さんと お父さんも 花ちゃんの 亡くなり方が あんまり 急だったから

ボク たい君 を 見ながら 一緒に ボ ー 〜 と してることが 多い

ショボ 〜 ン ! と 庭に 立ちすくんでる ボクを 見かねて

お母さんは そっと ポ ー チの ガラス戸を 開けてくれた
 
ボクは さっさと 家の中に入って テレビの前に 座り込んだ

お父さんは 「 家の中に 入れたら ダメだよ ! 」

「 たい は これから 一人で 外の社会で 強く 生きて行かなきゃ ならないんだから 」

なんて 言うから 「 追い出される か な ? 」 って 思っちゃった け ど

なんのことはない ボクが 羽づくろいして フケやなんかを まき散らしても

「 汚ったね ! 自分で 掃除しないか ! 」 と か 言うのは 口だけで ホントは 優しい


プ 〜 ッ て ふくらんでる 花子ちゃんに 一日中 付きっきりでいた 間に

ボクは 花ちゃんと きちんと お別れすることが できたような 気が してるんだ


だ か ら ・ ・ ・  ボクは 花子ちゃんを 闇雲に 探し回ったり しない

お母さんから パンや お米を 貰っても 黙って 食べる
 
お父さんが 土を掘って 虫が 出てきても 黙って 自分で 食べる

お母さんも お父さんも 黙 〜 っ て 食べてる ボクが 信じられない

食べ物は まず お花 どんなに 少なくっても 美味しくっても とにかく

コッ ! コッ ! コココッ ! コココッ ! コココッ ! ケケェ !


一生懸命 お花を 呼んで 食べさせてた の に ・ ・ ・

そんな ボクが 黙 〜 って 食べてるのが かえって 不憫で しょうがないみたい

お母さんも お父さんも 何度も こんな 悲しい想いを 繰り返すのは 、 、 、っ て

ボク たい君 だけを 大切に していこう と 決心した らしいんだけど


花子の 亡くなったことを 中之郷に TELして 話したら

「 あげるから 取りにくれば ・ ・ ・ 」 という 言葉に 思わず 飛び付いてしまった

そして やっぱり 一羽だけ 抱かせて もらった

その子は 車の中でも おとなしく 不思議そうに 首を伸ばして あち こち キョロ キョロ

家について 車の ドアを開けても お母さんの 膝の上から 降りようとしなかった

ボクは 天井に 一番近い所に 隠れて 留守番 してたんだけど

「 た ー い 降りといで 〜 」 呼ばれて 飛び 降りたら

ナント 知らない 女の子が 庭に 立ってた ボクは 思わず 駆け寄った

ア ー ン つっつかれちゃった ヨ 〜


で も ボク たい君は 逃げ出さないで 一生懸命 自己紹介した

そして す ぐ 仲良し に なった

名前は あれや これや 考えに 考えて やっと 「 富士子 」 に 決めた

お父さんは 「 ルパン三世 」 の ふじこちゃん を 思い浮かべたみたい なんだけどね


富士子ちゃんは 目が パッチリ ! してるんだ




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